私が初めてEAPという言葉を知ったのは、メンタルヘルスを勉強してみたいとネットで検索していた時が最初だと思います。
なかなか聞かない言葉ですし、最初は何回聞いても覚えられませんでした。
EAPと聞いてすぐわかる人ってどのくらいいるんでしょう?
EAPとは
E = Employee
A = Assistance
P = Program
日本語に訳すと、従業員支援プログラムということになります。
アメリカ由来なので、いまいち何をやるのか伝わりにくいですよね。
EAPの役割
EAPの役割として、2つの視点が求められます。
企業の問題
ひとつは、企業組織の生産性の問題に取り組むこと。
個人の問題
もうひとつは、従業員個人の個人的な問題と向き合って解決することです。
これが、言うのは簡単だけど難しいのです。
企業側(経営者)と従業員が対立していると尚更です。
そして、対立していることが多いのです(泣)
まず、経営者の要望
・生産性を上げたい
・職場の人間関係を良くしたい
・休職者を減らしたい
・休職期間を短くしたい
・若手の離職者を減らしたい
・いわゆる迷惑な人には自主的に退職してほしい
・企業側の落ち度が糾弾されるような事態は絶対避けたい
・従業員のためにできる限り手を尽くしていることを労働者にわかってほしい
では、従業員側の要望
・自分なりに一生懸命やっていることを理解してほしい
・会社に貢献しようとしているがうまくいかないことをわかってほしい
・能力や仕事ぶりを認めてほしい
・困っている状況を理解してほしい
・お金がほしい
・支援してほしい
・安心させてほしい
どうでしょう。
双方とも、一生懸命なのは伝わりますね。
どっちもわかってほしいんですね。
対立していると見えて、実際はコミュニケーションが不足しているだけ、なんですよね。
お互いにがんばりを認めていければ、とても素敵な関係になれそうです。
カウンセリングしたり、衛生委員会を運営したり、研修をすることももちろん大切ですが、一番大切なのは、経営者の情熱を従業員にわかってもらい、従業員のガンバリを経営者にわかってもらうこと。
決して対立しているわけではなく、思いが伝わっていないだけだということに気付いてもらうのもEAPの大事な役割だと思っています。